インタビュー
パンヤの次期大型アップデート「スカッとゴルフ パンヤ United」先行プレイレポート&インタビュー
今回のアップデートは,初心者からベテランまで,まんべんなく楽しめる内容となっているので,パンヤプレイヤーはぜひチェックしてみよう。
※本稿に掲載している画像は開発中のバージョンにつき,一部のパラメータなどが実装時と異なる場合があります
「スカッとゴルフ パンヤ」公式サイト
「スペシャルシャッフルモード」など複数の追加内容
パンヤの大型アップデートというと,“シーズン”を思い浮かべる人もいるのではないだろうか。しかし今回はシーズンではなく,“スカッとゴルフ パンヤ United”という名前が採用されている。
アップデート名からは内容を想像しづらいが,今回のアップデートで導入される主な項目を,一つずつ紹介していこう。
【1】全18ホールがランダムで構成! 「スペシャルシャッフルモード」
本アップデートの目玉となるのが,この「スペシャルシャッフルモード」だ。現在パンヤには16種類のコースがあり,全部合わせると16コース×18ホールで“288種類”もの膨大なホール数があることになる。
スペシャルシャッフルコースは,この288ホールの中から第1〜17ホールがランダムで選ばれるという,斬新なゲームモードである。そして最終18ホールには,また別の仕掛けが待ち受けている(詳細は後述)。
実際にプレイしてみると,全ホールが毎回ランダムというのは,想像していた以上に新鮮である。確かに,各コースは見慣れているはずなのだが,「次に何が出てくるかが分からない」という要素が加わるだけで,全然違った光景に見えてくるから不思議なものだ。初心者にとっては,めまぐるしく変わっていくコースの景観を眺めながら,パンヤショットを繰り出していくだけでも,十分楽しめそうである。
中級者以上のプレイヤーにとっては,スペシャルシャッフルならではの戦略の立て方が求められそうだ。選ばれるコースは完全にランダムであるため,場合によってはロングホールが立て続けに登場する,といった極端なケースも起こりうる。
例えば“パワーゲージを温存すべきかどうか”“事前にどのアイテムを準備すべきか”といった,普段はコースごとの定石で考えていた戦術が一切通用しなくなり,臨機応変に対応できる態勢を整えねばならないのだ。場合によってはキャラクターのスペックすら見直す必要が出てくるだろう。
実は,スペシャルシャッフルにはもう一つ大きな特徴がある。第1〜17番ホールは,288種類の中から完全にランダムで選ばれる。そして最終18番ホールには,新たに2つ用意された“特別ホール”の,どちらかがランダムで選ばれるのだ。
この2つの特別ホールは,どちらも非常に奇抜だ。1つは500〜600ヤードもの長さの“氷の滑り台”があり,その先にグリーンが用意されている。つまり打たれたボールは氷のスライダーを滑って行き,グリーンに一直線。1オンかつ,かなりPPボーナスが見込めるボーナスステージというわけだ。
Ice Spaの4番ホールを彷彿させるが,こちらはグリーンの場所が高台になっており,運の要素がかなり強くなった印象。運が悪いとグリーンを取り囲む溝に真っ逆さま,となってしまうだろう。この最終ホールで一発大逆転! といった展開が期待できそうだ。
外観についてはスクリーンショットを見てもらいたいが,見たことのない薄暗く不気味な景観が写っている。以前の取材時に紹介された“魔王の地”にも似た雰囲気があるが,果たして……?
●スライダーコース
もう1つの特別ホールは,今回の取材では見ることができなかったが,話を聞く限りでは輪をかけてヘンテコなホールのようである。その内容は,ティーショット時に80m近くの距離を「打ちおろす」ことになるという。感覚としては,“Wiz Wiz”の雲海に向けて打つ感じらしい。こちらは風の影響を大きく受ける難しいホールとなりそうだ。
●打ちおろしコース
どちらの特別ホールも非常に気になるが,おいそれとはプレイできないレアな存在であることが分かるだろう。それだけに,プレイ終了後に入手できるトレジャーアイテムなども通常とは違ったものになるそうだ。
【2】「カードホリック」の第2弾が登場
続いて紹介するのは,「カードホリック」の第2弾だ。ちなみにカードホリックというのは,お気に入りの衣装にカードを貼り付けることでキャラクターを強化できるという,コレクション要素も含んだカードシステムのこと。第1弾は2009年3月に実装されているので,ほぼ2年ぶりということになり,第2弾で追加されるカードは約40種類となる。
ゴルフゲームとしてのバランスに関わってくるため,カードホリックの第1弾はある意味,様子を見ながらの実装であった。その結果とくに大きな支障は出なかったようで,第2弾ではバリエーションを広げると共に,パワーアップも図られている。その一例として6種類のカードを紹介するが,パンヤプレイヤーなら気になる能力がちらほらありそうだ。
【3】キャディアップグレードを実施
マイキャラと共にコースを回ってくれる“キャディ”の能力が上昇するアップグレード機能が実装されることになった。千葉氏によると,現在のパンヤでは「コントロール」の需要が極端に高く,逆にコントロールが増えないキャディは不人気で,結果として使用されるキャディが非常に偏ってしまっているという。
それを改善するため,今回はパンヤショップで販売されるキャディの能力アップグレードが実施されることとなった。
具体的には,キャディの「コントロール値」が「+2」に底上げされる形となる。そのうえで他のステータスも見直される。
プレイヤーにとっては基本的に上方修正といえるが,能力が変わることで今のプレイに影響が出る人もいるかもしれない。「今のキャディがお気に入りなんだ!」という人もいるだろう。しかし,現在すでにキャディを所有している人は,旧バージョンから新バージョンへのアップデートが任意で行えるので,安心してほしい(元には戻せない)。
全体的に,キャディが使いやすくなることもあり,今後購入する際の価格が上がるとのこと。4月7日以降の新価格を以下に掲載しておくが,今すぐ購入すれば安く入手でき,4月7日以降に新バージョンへのアップデートが可能なので,お目当てのキャディがいる人はこの残り1日のうちに入手しておくとお得だ。
【4】有料アバターアイテムがより手軽に「衣装レンタルシステム」
パンヤを語るうえで,多種多様なアバターアイテムを外すことはできないだろう。パンヤには大きく分けて,インゲームマネーで購入できる「PPアイテム」と,有料ポイントで購入する「CPアイテム」とがある。
このうちCPアイテムを,PPを支払うことでレンタルできるシステム,「衣装レンタルシステム」が導入されることになった(一部を除く)。レンタル期間は一律“7日間”で,価格設定の大まかな目安は,“1CP=300PP”程度らしい。レンタルとはいえ,結構リーズナブルな価格設定といえる。気になる衣装は,レンタルで試してみよう。
【5】「初心者システム」のリニューアル
これから新たにパンヤを始める人にとって嬉しいのが,「初心者システム」が全体的にリニューアルされることだ。
具体的には,初期アイテムが複数個ずつもらえるようになるほか,初心者用ペンダントにインパクトゾーン増加効果の追加,ケン・エリカ・セシリア・ダイスケ用の初心者用衣装の追加,「エアーナイト」(初心者用クラブセット)のアップグレード回数増加,初期PPの増加(3000PP→1万PP)といったことが行われる。
従来のパンヤ初心者というと,Tシャツに短パン姿のケンやエリカが定番で,少々寂しい見た目であったが,簡単に入手できる初心者用の衣装が追加されるので,早い段階からアバターアイテムを楽しめそうだ。
新コース「Wiz City」は5〜6月の実装を予定
今回の取材では,パンヤの近況や,今後の大まかなアップデート予定などについての話も聞けた。今後の開発状況によって変わる可能性はあることを前置きしつつ,ざっくりと紹介していきたい。
パンヤは現在さまざまな国でサービスされているが,リリースから6年も経っており,その間に国ごとでソース(プログラム)に独自の変更が書き加えられてきた。開発側にとって,アップデート時などのローカライズ作業に相当な負担がかかっているのは想像に難くないだろう。
今回のソース統合というのは,いわば土台となるプログラムを各国で再び統一し,綺麗な状態にして,これからの開発作業の効率化を図ろうというもの。プレイヤーの視点からいえば,ソース統合による直接的な変化はほとんどない。だが長い目で考えると,今後の大型アップデートにおけるローカライズが短期間でスムースに行えるようになるなど,さまざまな形でメリットが得られるようになるだろう。
また,千葉氏は次の新コース「Wiz City」の実装を,「5〜6月」という早い段階で計画していることを明かしてくれた。これは韓国版でもまだ実装されていない新コースなので,開発とローカライズの作業がほぼ同時で進行していると見て差し支えないだろう。千葉氏はWiz Cityのコンセプトアートをちらっと見せてくれたが,これらはウィズ魔法学園の近くにある町並みということ。
そのほか,今回のアップデート以外の話では,「Windows Vista」「Windows 7」環境のフルスクリーンモードでプログラムが強制終了する問題や,ごく稀な状況下でショットバーが急加速する問題など,長年にわたって原因不明のまま残っていた不具合などが,今年に入っていくつか解消されているという。
というわけで,今回のアップデートは従来の“シーズン”ではないものの,全体としては結構なボリュームがある。取材を振り返って,最も興味を引いたのは,やはり「スペシャルシャッフルモード」の実装だろうか。パンヤの上級者にとって,各コースの戦術はかなり煮詰まってきているようにも見えるが,そんな中“シャッフル”による予想も付かないコース展開には,新しい可能性が感じられる。PJCなどのオフライン大会で採用された場合,どのような名勝負が繰り広げられるのか,今からとても楽しみだ。
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