Crytekがアメリカに開発スタジオを設立。THQの資産競売で買い手の現れなかったVigil Gamesのメンバーが中心に

　「CryENGINE」や「Crysis」シリーズで知られるドイツのCrytekが，テキサス州のオースティンに新たなゲーム開発スタジオ，Crytek USAを設立すると発表した。Crytekは2013年の初めにトルコのイスタンブールに進出したばかりで，今回のCrytek USAは同社にとって9つめの，そしてアメリカでは初の開発スタジオになるという。

Crytek Arrives in America with New Studio in Austin, Texas

　Crytek USAは，「Darksiders」などを制作したDavid Adams氏を中心に，35人のメンバーでスタートを切る予定だ。2013年1月24日に掲載した記事でもお伝えしたように，THQ傘下のスタジオVigil Gamesは，THQの事実上の倒産によって資産として競売にかけられたものの，買い手がつかず，解散が確実視されていた。

　同社は，前作「Darksiders 2」を2012年8月にリリースしたばかりで，次回作の開発に最も多くの予算と時間が必要だったことから，バイヤーに敬遠されたようだ。THQの最後の社長となったJason Rubin氏も，「自分の持つすべてのコネを使って努力したが，まだ行き先の決まっていないVigil Gamesや，THQのビジネス関係の人々のことを考えると，夜も眠れない」とGame Informerのインタビューに答えていた。

　Crytek USAが「Darksiders 3」を制作するかどうかは明らかではないが，CryENGINEを使用したインパクトのある新作を期待したい。