2005年9月22日に開発途上版のイメージ画像を紹介してから半年。ついに,物理演算チップ搭載カードが発売される。AGEIA Technologiesは米国時間2006年3月22日にPhysX PPUの出荷をアナウンスしたが,それを受けてカードメーカーが動いた格好だ。
開発途上版の写真
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5月にPhysX PPU搭載カードの単体製品を発売すると発表したのは,ASUSTeK Computer(以下ASUSTeK)だ。現時点で製品名,価格ともに未定ながら,日本国内でも発売される予定となっている。 2005年5月からAGEIA Technologiesと協力してきたと豪語するASUSTeKによれば,PhysX PPU搭載カードを製造するのは同社と米BFG Technologiesの2社だけで,「物理演算用バッファメモリ256MB版は,ASUSTeKが独占的に供給する」とのことである。 要するに搭載メモリ容量が異なるバージョンが何枚か出荷されるようなのだが,それがどういうラインナップになるのかは分からない。仮に,2005年9月22日の記事で紹介した開発途上版の写真がリファレンスカードのものだった場合,両面実装でバッファメモリ容量は256MBとなるから,「ASUSTeKだけが上位モデルを提供する」ということになる。ただし,なんといっても半年前の写真である。接続インタフェースがPCI Expressに変更され,同時にカードデザインにも手が加えられているかもしれない。何かしら判断を下すには,実際の製品が登場するのを待つ必要がありそうだ。
価格も未定なので,まだなんとも言えないが,搭載カードの国内発売がほぼ決まったことは,3Dゲーマーなら見逃せないニュースといえるだろう。続報を楽しみにしてほしい。(佐々山薫郁)
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