●Preview#22:Empire Earth =page 2= Text by TAITAI あの英雄達が指揮を執る! EEには各時代につき二人の"英雄ユニット"が用意されており,古代ローマの武将「ジュリアス・シーザー」や軍事的天才として名を馳せた「ナポレオン」,"砂漠の狐"の名で有名な「ロンメル」など,人類史上にその名を燦然と輝かせる人物達をゲームの中で活躍させることが可能となっている。英雄ユニットは,生産の拠点となるTown Center/Capitol(町の中心)で作成できるが,長い作成時間と高いコストが必要だ。飛びぬけた戦闘能力と近くのユニットの戦力を高める"指揮効果"などを持ち,単なる"飾り"ではない重要なゲーム的要素として位置付けられている印象である。 β版で確認できたのは以下の通り。
災害を引き起こす特殊ユニットも登場 部隊を指揮する英雄ユニットのほかに,超能力を使って地震や台風などの災害を引き起こす「Prophet(預言者)」なるユニットが登場するところもEEの見逃せない特徴だ。 Prophetは,Temples(寺院)で作成できるユニット。純粋な戦闘ではまったく役に立たないが,超能力の源となるゲージ(魔力?)を消費することで,さまざまな"奇跡"を引き起こすという,なんともユニークな存在だ。一見するとポピュラスを連想してしまうシステムだが,この"奇跡"はどちらかといえば戦闘に直結したモノとなっており,ゲーム的な扱いは,SF系RTSの雄"StarCraft"に登場する特殊ユニット"Templar"に近いものだといえる。懸念されるゲームバランスへの影響だが,β版をプレイする限りの印象では,一撃で軍隊や町を壊滅させるような強烈なものではないようだった。β版では6種類が確認できた"奇跡"だが,状況に合わせて的確に使い分ける必要がありそうだ。
どうなる!? EEのプレイスタイル 有史以前から始まり,以後50万年の地球を舞台とするという壮大なゲームスケールと,全部で14種類にものぼる"時代"を駆け抜けるこの作品。そのコンセプトの奇抜さから,期待する多くのファンにとって"1ゲームにかかるプレイ時間"が気がかりとなっていた。 今回のβ版では,遊べる時代が「Imperial Age」「Industrial Age」「Atomic Age - WW1」の三つに限定されていたため,正確に「1ゲームはこのぐらいのプレイ時間になりそう」と測ることはできなかった。しかし,筆者のプレイした感触を元に予想を述べさせてもらえば,おそらく,多くのファンが想像するプレイ時間よりはずっと短いものとなるのではないかと考えられる。その理由の一つには,EEの内政面が上手に簡略化されている点が挙げられるだろう。多くの時代と膨大な数のテクノロジーが用意されていることから,内政が複雑な"非戦闘系"のゲームだと思われがちのこの作品だが,実際は内政の操作面が適度に簡略化されており,AoEの内政操作に比べてもその"楽さ"を実感できる作りとなっているのだ。進化の条件も,一定の資源といくつかの建物だけと別段難しくもなく,一度生産力が軌道に乗ってしまいさえすれば,ポンポンと時代を飛び越えるように進化させられるようなのである。
また,これは完全に筆者独自の考察になるが,EEでは,多くの時代が用意されている中にも,戦術が大きく変化する"節目となる時代"がいくつか明確に用意されているように感じられてならない。 このように各システムを総合的に見渡してみると,数多くの時代が用意されているこの作品においても,ゲームの展開自体はかなりスピーディなものになるのではないかとの予測が立つわけである。具体的なプレイ時間をβ版の感触のみで判断するのは難しいが,約1時間半前後が一つの目安になるのではないかと筆者は考えている。 しかしながら,全体を通してプレイしてみないことには,細かいバランスについて確信を持って報告ができないというのが正直なところだ。ただ,前回のプレビューでも述べたように,期待の持てる作品であることは,今回のβ版で十分に伺うことができた。日本ではカプコンによる販売が正式に発表したことだし,発売となる11月までもう少し辛抱するとしよう。
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