[E3 2003#033]戦略性を重視したRTS「Lords of the Realm 3」 - 05/16 21:09

 「Lords of the Realm 3」(以下,LoR3)は,中世ヨーロッパを舞台にしたリアルタイムストラテジゲーム。プレイヤーは,国を治める指導者となり,内政や戦争を行いながら,マップ(地域)の制覇を目指していく。

 本作のゲームシステムを簡素に説明すると,ターン制の戦略シミュレーションゲームをリアルタイム化させた,というおもむき。戦略マップで内政や軍隊の派遣を指示し,国力を富ませ,敵の砦や軍隊を攻撃していかなければならない。
 基本的には,戦略マップで主な方針を決定していくことになるが,戦闘が行われている部分をクリックすると,フル3Dで描かれる戦場モードへと切り替わり,自分の軍隊に直接的な指示を与えられるようになる。面白いのは,戦略パートも戦場パートも"すべて同じ時間軸"でゲームが進んでいくところ。つまり,外交問題や内乱といった要因のために,多くの戦闘をしなければならないときは,一度の複数の戦闘を管理しなければならなくなるというのだ。
 開発者の一人に話を聞いたところでは,小さい戦闘はそのままCPUに任せ,大事な戦いだけ自分の指示を与えていくなど,国盗り的な戦略戦術(ゲーム上の数字)だけではなく,人間の能力(プレイヤーの能力)をどこにつぎ込むか? のバランスが勝負の要になるとの返事だった。

 一度に10か所で戦闘が起きることもありえるなど,話を聞けば聞くほど「無茶な」という印象を受けた本作のゲームシステムだが,戦闘部分が適度に簡略化されていれば,彼らのいうプレイヤー自身のリソース配分(どの戦闘を見るか)の駆け引が生まれるかもしれない。
 ユニットの細かい挙動や戦略部分における適度に簡略化された内政システムなど,基本的にはよく作り込まれている雰囲気。あとはバランス面で開発者の考える状態を楽しめる忙しさに調整していく感じだろう。(TAITAI)


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