Kimの韓国最新PCゲーム事情＃102

「Mabinogi」MMORPG初の"作曲システム"を搭載（2003/5/8）

Text by Kim Dong Wook特派員

　NEXON社は，同社が開発中のMMORPG「Mabinogi」（マビノギ）に，ゲーマーが自由に作曲した音楽を演奏できるシステムを搭載すると発表した。

　"mabinogi"とは，吟遊詩人により伝えられた歌を意味する古代ヨーロッパの言葉。そんなタイトルを持つことから分かるように，本作は一般的なMMORPGと比べて，非常に音楽の占める比重が高いという。
　Mabinogiを開発中のdevCAT-Teamは，開発の初期段階から，ゲーム中の音楽部分だけを開発する専門のスタッフを起用して，ゲーム企画の方向性に合わせて，この作曲システムを準備してきたとコメントしている。

　Mabinogiでは，1980年代の半ばに登場し話題となったPCの統一規格「MSX」が搭載していた，BASICの命令文"PLAY"（音楽を演奏する命令文）をゲーム中に再現することで，プレイヤーが自由に曲を奏でられるようになっている。
　プレイヤーが作成した曲は，当然ほかのプレイヤーにも"演奏"することで聞かせることができる。ただし"作曲"も一つのスキルとして扱われるため，スキルが低いうちは演奏できるのはメロディーのみで，スキルが向上するに従って楽譜に和音も記入できるようになり，どんどん美しい曲が作成可能になるようだ。

　Mabinogiは，韓国で2003年5月10日からクローズドβテストが開始される予定で，現在（5月8日）までに3万人ものゲーマーがテスターの申し込みをしているとのこと。
　ゲームの専門家達は，このMabinogiが，Grigon Entertainment社が開発中の「Seal Online」と共に，MMORPG界にCatoon Renderingの一時代を築くだろうと話している。

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