"Game Infinity"は,韓国のゲーム産業の発展を担う政府機関で,今回のTGS2002では8社のタイトルを展示していた。モバイル携帯向けゲームや,コンシューマなど,PCタイトルが少なかったせいもあるが,ちょっと今までの元気にかげりが見える韓国ブースだった。
しかし,その中でNaonTechのファンタジーMMORPG"
Herrcot"と,SonnoriのアクションMMORPG"
Trickstar"の2タイトルは,ちょっと興味を引かれた。前者は,3Dグラフィックスを採用した"今風"のMMORPGで,装備品によって外観が変わったり,寝ているドラゴンがいたり,巨大なタイタンがフィールドを闊歩していたりと,"MMORPGの基本"をひととおり押さえたタイトル。まだ開発途中ということで,アーマーのテクスチャがあまり格好よくなかったり,戦闘システムの実装は行われていなかったが,キャラメイキング画面では,エルフやウッドエルフ,ドワーフなどの種族が用意されているのを見ることができた。
一緒にブースを回っていた本誌スタッフとの会話でも,「寝てるドラゴンかわいいな」とか「あのタイタンの巨大さはEQのボスモンスター並みだねぇ」と意見が一致した。資料では,家庭をもてたり,大規模戦闘,感情表現など気になるキーワードが多数あったが,とくに"
家庭を持てて世代交代がある"という部分はMMORPGでは斬新なアイデアといえる。発売は未定となっているが,今後の開発に期待したいタイトルだ。
一方,後者のTrickstarは,"見るからに韓国産"といえるような派手な色使いと,かわいいキャラクターが特徴のMMORPG。アクション性は薄く,モンスターをクリックすれば攻撃するという手軽さだ。地面に埋まっているアイテムを掘り出したり,カードをショップで購入してカードバトルをしたりと,キャラクターの成長以外の部分にも力が注がれているのが魅力的。しかしコミュニケーションとエンターテイメントという側面が高いような印象を強く受け,実際のゲーム内容がどの程度のものかは不明だ(韓国語版でのプレイということもあるが)。
注目作は,リリース済,もしくは相当あとのリリースということもあり,ちょっと目新しさにかけた韓国ブースだったが,今後も進化していってほしいと思う。(Seal)