[E3 2002#108]過去から未来へ,時間を旅するミリタリーアクション「Karma」 - 06/03 21:57

 MMORPGやディアブロタイプのアクションRPGがやたらと目立ったE3のKentia Hallの韓国系ブース。ジャンル不明のタイトルもチラホラあったが,ひととおりプレイした中でも,ビジュアルを含めたトータルのクオリティで"良作"と感じさせられたのが,Dragonflyが開発するミリタリーアクション「Karma:Immortality」だ。

 本作は,パッと見オーソドックスなFPSで,筆者もデモプレイをしていて「まぁ,"普通"のFPSかな……」などと思っていた。近未来を舞台にした,なかなか美しいグラフィックスに心地良い銃器の使用感で,なぜか(?)少し高めの難度で設定してあったデモ機で愉快に遊ばせてもらっていた。
 ……とそこでフッと隣のデモ機を見ると,なぜか全然別のゲームが(展示タイトルは一つのあハズなのにである)。確かにこちらもFPSで,クオリティのほどはプレイしているゲームと同じだが……。明らかに登場キャラクターの"いでたち"が違うのだ。
 そう,本作は第二次世界大戦中および,そこで活躍したキャラクターをクローン再生させて再び登場する未来を舞台にしたタイトルなのである。

 本作のシナリオは,Episode I/Episode IIといった具合に舞台とする時代設定ごとに分割されており,プレイヤーは,"I"では西暦1940年,"II"では,それから160年後の西暦2100年の未来で戦いを繰り広げることになる。いうまでもなく,それぞれのエピソードでは,登場する銃器や制服などは時代背景に合わせたものが用意されており,"I"では,「メダル オブ オナー」ばりの雰囲気あるプレイ,未来が舞台の"II"では,Unrealのような派手なエフェクトを伴う重火器を利用してのシューティングが楽しめるようになっている。

 Karmaは,その意味深なタイトルが示す通り,人類の進化の謎を解くカギとなる遺伝子解析プロジェクト「Human Genome Project」(ヒトゲノムプロジェクト)を題材としている。前述したとおり,"I"においてプレイヤーが使用できる5人のキャラクターは,いずれもクローンにより技術により"II"で再生されることになるのだが,その過去と未来での正義/悪の価値観の変化こそが,本作のメインテーマとなっているようだ。

 システム的な話をすると,シングルプレイはミッションクリア型,最大32人まで参加できるマルチプレイでは,Individual death match(Survival Mode),Team death match(Team Play Mode)などが用意されているとのこと。良質かつ小振りなソフトハウスが乱立する韓国のタイトルなだけに,日本国内でどういったカタチで出会うことになるかは分からないが,E3で目を引いたタイトルとして,記憶に留めておいてもらいたい。(Gueed)


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