「天下統一 ADVANCE」はシステムソフトの名作「天下統一」を改良＆パワーアップした戦国シミュレーションだ。プレイヤーは61の大名家から一つを選び，1551年から1620年までの70年間で"天下統一"を果たさなければならない。一年間は春夏秋冬の四つで構成されており，一つの季節は順に一向一揆や豊作といったイベントが発生する更新フェイズ，兵の募集や鉄砲購入で軍事力を強化する軍備フェイズ，治水開墾や同盟締結を行う政略フェイズ，敵国との合戦に移行する作戦フェイズ，野戦や攻城戦を行う合戦フェイズの5種で構成されている。そして，最終的にマップ上に存在する400の城を全て自分のモノとすれば，晴れて「天下統一」となるわけだ。
　ゲームシステムはオリジナルの「天下統一」とまったく同じだが，ゲームバランスなどの再調整が行われているようだ。もちろん，ゲームを進めていくうちに自然な形で強豪勢力が大きくなり，最終的にはその二大勢力が決戦するという，あの奇跡のゲームバランスもそのまま再現されているらしい。また，単なるリメイクではなくてデータ面での強化も行われており，初代と比較すると城の数は250から400へ，武将数も800人から1400人へと増えている。細かいところでは雇用武将数も240人へと増えている点も良い感じだ。初代では雇用武将数が40人までだったため，不要な武将を敵国に攻め込ませてわざと敗走し，口減らしをしていたプレイヤーもいたことだろう。もう，そうしたこともしなくていいわけだ。

　簡単なゲームシステムだが，より深い戦国シミュレーションが楽しめる「天下統一 ADVANCE（アドバンス）」。年々複雑化するシミュレーションゲームに対するアンチテーゼを感じさせるタイトルだが，初心者から過去にハマったマニアまで，幅広く楽しめそうなタイトルである。ウインドウ表示も可能なので，ちょっとした合間にもお手軽に遊べそうな感じだ。なお，発売は2月28日，価格は9800円となっている。リバイバルものとしては割高な感じがしなくもないが，多くののファンから「ぜひ発売を！」と望まれていたタイトルだけに，リリースが楽しみである。（Murayama）
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